音楽君のブログ

西洋音楽に関係のある語句紹介をしています。

音楽の演奏形態(オーケストラ)

オーケストラ

定義

オーケストラとは弦楽器、管楽器、打楽器から構成されている演奏媒体

語源

古代ギリシア演劇の舞台と客席の間にある半円形の場所を意味するギリシア語の「オルケズトラ(踊る場所)」に由来する

歴史

 バロック時代にオペラが誕生したことに始まる。黎明期にはその形態や規模はさまざまであったが、17世紀後半から18世紀前半の時代には、フランスのヴェルサイユ宮殿のオーケストラにおける楽器編成が、広く手本とされた。そこでは弦楽器、オーボエ(2本)、ファゴット通奏低音からなる編成が標準であった。18世紀末の標準的なオーケストラ編成は、弦楽器、フルート(2本)、オーボエ(2本)、クラリネット(2本)、ファゴット(2本)、ホルン(2本)、トランペット(2本)、ティンパニーであった。このように管楽器が2本ずつの編成を「2管編成」とよぶ。トロンボーンはほんらい教会で使用された楽器であるために、オーケストラに最初に加えられたのは、L.v.ベートーヴェン交響曲第5番である。

 ロマン派の時代にはオーケストラの規模が拡大され、3管編成が標準的なかたちとなった。ホルンが4本という編成もごく一般的になり、G.マーラー交響曲では4管編成、I.ストラヴィンスキーバレエ音楽春の祭典》では5管編成となった。しかし第1次世界大戦後の新古典主義の時代には、古典派時代の編成が好んで採用された。

 

2管編成の楽曲

L.v.ベートヴェン 交響曲第1番

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5管編成の楽曲

I.ストラヴィンスキー バレエ音楽春の祭典

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是非聴き比べをしてほしいです。

 

参考文献

久保田慶一 他 『音楽用語の基礎知識――これから学ぶ人のための最重要キーワード100』 東京:アルテスパブリッシング。