音楽君のブログ

西洋音楽に関係のある語句紹介をしています。

音楽分析(修辞学的分析)

修辞学

読者や聴衆に感動をあたえるために、もっとも有効に表現する方法を研究する学問。 ルネサンス音楽理論家は、楽曲の形式や音楽技法を説明する音楽独自の用語が当時存在しなかったために、修辞学をもちいて音楽理論を構築しようと試みた。

修辞学的分析の主要文献

  • ガルス・ドレスラー『音楽創作論』(1563)・・・修辞学の考え方や用語をもちいて、楽曲の構成を「開始部」「中間部」「終止部」の3部分に分けて説明した。
  • ヨアヒム・ブルマイスター『ムシカ・ポエティカ』(1606)・・・音楽フィグール(文体上の「あや」、あるいは比喩的表現)を体系的に論じ、形式構造にたいする意識、とくに対比の役割と対比的な部分間の連結にたいする意識を喚起したことで、17ー18世紀のドイツの「音型論」に大きな影響をあたえた。

 

参考文献

久保田慶一 他 『音楽用語の基礎知識――これから学ぶ人のための最重要キーワード100』 東京:アルテスパブリッシング。