音楽のしくみ(拍・拍節・拍子)
拍
音楽のなかで一定の時間間隔で潜在的に刻まれるもので、その音楽の時間経過にかかわる現象(リズムなど)を律する基本単位となるものをさす。
拍節
連続して刻まれる拍が、一定の周期で心理的な強弱のパターンをもつこと
拍子
拍節による音楽を書くさいに、1拍の単位となる音符や、拍節の周期と小節との整合をさだめ、体系化したものである。現在の記譜法では、1拍の単位音符を分母に、1小節の拍数を分子にした分数で示す。
拍子の種類
分子に使われる数字により、単純拍子、複合拍子、変拍子の3種に大別できる。
- 単純拍子・・・2拍子、3拍子、4拍子
- 複合拍子・・・3拍子の積によってなりたっている拍子で、6拍子(3拍子×2)、9拍子(3拍子×3)、12拍子(3拍子×4)
- 変拍子・・・5拍子、7拍子などがあり、このうち、5拍子=2拍子+3拍子というように単純拍子の和によってなりたっているものを混合拍子、そうでないものを特殊拍子という
弱起(アウフタクト)
楽曲がその拍子の第1拍目以外から始まっている場合のことをいう。冒頭の小節は拍子として不完全な時間量となるが、曲の最終小節を冒頭小節のぶんを差し引いた長さにして整合されるのが通例である。これらの小節を不完全小節という。
参考文献
久保田慶一 他 『音楽用語の基礎知識――これから学ぶ人のための最重要キーワード100』 東京:アルテスパブリッシング。